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2020年6月#読書日和

取り上げた本の中に、政治・宗教・球団に関するものがあっても、
それが白森の思想を反映している訳ではありません。
読んだ本の内容=白森の思想ではありません。(大事なことなので2回)

#読書日和 とは

白森が今月読んだ本をただひたすら紹介するだけの記事です。
「オススメの本」を紹介しているわけではありません。
『白森の読書記録用日記』だと思っていただければ間違いありません!

先月に引き続き、教科書もむりやり読書記録としてカウントします!!

今月はかろうじて父親の本棚から一冊、未読の本を強奪しました。

ですが、まだ読み終わっていないので掲載は来月の読書日和でかな!

今月読んだ本の9割は、初見ではない(なんども読んでいる)児童書です!!!

私はブルーバックス(*講談社新書のレーベルのひとつ)がすきなのですが、

ブルーバックスのHPには最新刊のプロモーションを含めた記事(本のお試しみたいなやつ)が更新されていて、それがめっちゃおもしろいんですよね。。。

↓最近更新されたやつだとこれとか。みんなよんで

ブルーバックス | 講談社
慶應大学教授が断言!「私たちに見える世界は本当の世界ではない」(松浦 壮) 私たち自身も、私たちが生きているこの世界も、すべて量子でできているのですが、量子っていったい何なのでしょうか? 理解するとは? 直感的にわかる、ということとは? そし...

タイトルだけでは読もうと判断しなかった本でも、HPでPR記事を読んでいると読みたくなってくる・・・(完全に計略に乗せられている)

つまり何が言いたいかというと、

はやく大学図書館に行きたい

対面授業が始まらないかぎり大学図書館にもいけないけど

本当に秋学期から対面授業になるのかな・・・・・

私の大学、都内だからな…なんかすごい微妙な気がしている。

遠隔授業も現状できてるし、対面授業は経済活動ではないから外出緩和の優先度は低く見積もられそう…

実際、秋から都内の大学生全員が通学再開したら通勤ラッシュ時の車内密度があがると思うぞ…

もくじ

読書日和#6月

1:マンキュー入門経済学

経済学の教科書。
現時点では半分ぐらいしか読んでないけど、全部読んだ頃にはここに掲載するのが面倒になってそうだからもう今回載せちゃう。

「圧倒的な分かりやすさ」という自信にみちあふれた文字が表紙で踊っているこの教科書。
それだけ誇示するだけあって、たしかに丁寧で分かりやすかったです。
もちろん、英語を日本語訳したものなので言い回しが所々英文的だったり、挙げられる例がアメリカ文化前提だったりはします。

2:ハーブ魔女のふしぎなレシピ(魔法の庭ものがたり1)

今月は「魔法の庭」シリーズを読みまくりました。
おなじみ、あんびる先生作の児童書です。
親に児童書を買ってもらっていたのは2010年前後までなので、私はこのシリーズの6巻までしか持っていないのですが、昨日調べたところ23巻まで出ていると発覚し椅子から転げおちました。
あんびる先生、これ以外のシリーズも抱えているのに本が出る頻度高すぎないか…?

ちなみにこれ以降、ネタバレを多分に含む感想を買くので、ネタバレを踏みたくない方は読まないで!

<あらすじ>
第1巻はふつうの人間の女の子:ジャレットがハーブ魔女(ハーブで薬を作っていた魔女)(この字面だとすごいあやしいが”そういう薬”ではない)の跡取りになるまでのお話。
ハーブ魔女の跡取りになるには、ハーブ魔女が生前に住んでいた家「ドパーズ荘」に「気に入られる」ことが条件。
その試験としてジャレットは親元を離れて、ドパーズ荘の管理人「ガーディアン」の協力を得ながら、ドパーズ荘に1週間住むことになりますが。。。

***

このですね…ガーディアンとジャレットの掛け合いがめちゃめちゃ良いんです…
ガーディアンに火傷の古傷があることを知ったジャレットは、試験最終日にお世話になったガーディアンに心を込めてつくった塗り薬をプレゼントするのですが…
こんな『やさしい世界』があるなんて…
私はこういう話にとても弱いので大号泣以外の選択肢が消えます。
この本は基本的にジャレットに感情移入して読むのが児童書としてスタンダートなんでしょうけど、私の年齢だとガーディアンにも感情移入できるので…もう……
こんな10歳ぐらいの女の子に手作りの塗り薬をもらったら、私だったらもうその駆け引きなしの純度100%のやさしさに感動しすぎて絶対その場で泣きます。

児童書で描かれている「美しい人間関係とやさしい世界」は、大人にとってはおとぎの国のような「ありえない理想郷」で夢物語でしかないのかもしれないけれど…
私は心が幼女なので…ずっと夢見ていたいというか…まっすぐすぎる光に対する憧れがあるんです…引かないでください…すみません…

3:2代目魔女のハーブティー(魔法の庭ものがたり2)

<あらすじ>
ハーブ魔女の後継者になれたものの、お店にはお客さんがこない状況で「魔女じゃない」自分に自信を失っていくジャレット。
突如ドパーズ荘に訪ねてきた女の子「スー」に「やっぱり魔女じゃないのね」「ふつうの子どものあんたなんかに用はない」と言われ、つい「自分は魔女だ」と嘘をついてしまいます。
嘘をついた負い目を感じながらも、その嘘によって初めての仕事を得ることに。
スーの家=ホテルに長期滞在しているおばあちゃんの体の不調を治すため、ジャレットは魔女の薬屋として毎日ハーブティー(薬)をおばあちゃんと飲むようになり、その流れでおばあちゃんに編み物を習うようになます。
最終的には嘘がバレて「魔法が使えない」ことを知られてしまいますが、おばあちゃんはジャレットの「元気になって欲しい思い」という魔法によってすっかり元気になっていました。

***

まず、おばあちゃんに編み物をならうシーンで私は泣きました。(多分泣きどころじゃない)
いやだってですよ…おばあちゃんぜったいうれしかっただろうなって…思うじゃないですか…(※おばあちゃん側に感情移入している)
こんなあたたかい空間があるなんて…
おばあちゃんがこどもに編み物を教え、そして感謝されるなんてそんな……
私も子供に編み物を教えながらティーしたいよ…

それに『「元気になって欲しいという思い」という魔法』って、良いですよね…
私もハーブ魔女になってお庭のお花を育て薬をつくり、村人に感謝されながら穏やかに暮らしたい…
これ以上の幸せってあるんでしょうか…

全然関係ないけれど、スーのセリフがアスカ(CV.宮村優子)で再生されてしまう。

4:ペパーミントの小さな魔法(魔法の庭ものがたり3)

<あらすじ>
ジャレットの住む村に同年代の女の子「エイプリル」が村に引っ越してきました。友達になりたいと思うジャレットとスー。
しかしエイプリルはなぜか引きこもってジャレットたちにあってくれません。
エイプリルは喉の治療のために母親よりも先に一人で引っ越してきたのですが、それを「母親に見捨てられた」と解釈して塞ぎ込んでいたと発覚します。
というのも、引越し前に受けたピアノのコンクールで優勝できず、母親の期待を裏切ってしまったという引目があったのです。。。

***

「コンクールで失敗して母親に嫌われてしまった」という悩みがこどものリアルに迫っていて、児童書のテーマとして素晴らしいなと感じました。
こどもにとって親ってすべてですからね…
だからこそ親に嫌われたくない、きらわれちゃったという恐怖感は計り知れません。
エイプリルの小さな背中にのしかかった大きな絶望感を思うと、白森おばさんも悲しくなってしまい泣きました。嗚咽が出るレベルで泣きました。(厄介読者)

ジャレットが、コンクールの楽譜にかかれたエイプリルの母親からのメッセージを見つけたことで(※エイプリルは譜面を暗唱していて、本番中譜面を見なかったため気づかなかった)エイプリルの不安は解消されることになります。
よかったね…!!エイプリルはちゃんとお母さんに愛されてたんだよ…(という感情でまた泣いた)

エイプリルの話とはまた別に、アナグマの兄弟が薬の注文をしにジャレットのもとへ訪ねてくるエピソードがあるのですが、この「童話」の世界観がとても良いですよね…

5:タッジーマッジーと三人の魔女(魔法の庭ものがたり4)

<あらすじ>
村で開催される「フェスティバル」に、ジャレットとスーとエイプリルの3人で出店しようという話に。
しかし、何のお店をやるのか話す中で意見が対立し、喧嘩してしまいます。
そんな中ドパーズ荘にやってきた「恋のやまい」をかかえたキツネに、ジャレットは片思い相手に渡す「タッジーマッジー」(ハーブの花たば)を処方することに。
タッジーマッジーはそれぞれ違う個性を持つ花の「ハーモニー」によってすばらしい見た目・香りになると知ったジャレットは、これは人にも言えることだと気がつきます。
スーとエイプリルがそれぞれ違う意見を出したのも当たり前のことで、このことを理解せずに喧嘩してしまったことを反省したジャレットは、友情のタッジーマッジーをスーとエイプリルに渡して仲直りをします。
フェスティバルの出店では3人でタッジーマッジー屋さんをすることになり、そこで憧れの「結婚式のタッジーマッジー」の依頼を受けることになります。

***

まず、三人で一緒にお店をやろう!といえる友達がいることが幸せですよね…
仲良しな関係を築いている人たちをみると私は幸せな気持ちになります…

結婚式のタッジーマッジーを作った後、
「この3人のなかから、誰かが結婚することになったら、他の2人がタッジーマッジーを作ってあげるって約束しよう!」
「約束ね」
…という会話がなされるのですが…

こんな素晴らしい友情あります…?
当たり前のように、大人になっても仲良しでいることを『信じ』られる、その信頼関係と無邪気さ
未来の明るい約束を交わす少女たち…
こんなの涙なしに読めます…?
長々とラスト部分まであらすじを書いたのは、このシーンの話がしたかったからです…

6:だれでもできるステキな魔法(魔法の庭ものがたり5)

<あらすじ>
4月になっても冬のような寒さが続き、春を祝う「りんごの花祭り」が中止になるという噂が広がっていました。
噂を聞いて残念がっていたジャレットのもとに、眠れなくて困っている「冬の精」が現れます。
なかなか春が訪れないのは、冬の精が眠れなかったからのようです。
ジャレットは安眠効果のあるカモミールのスプレーを渡します。しかし、一日が経過しても春がやってきません。冬の精は眠れなかったようです。
「冬は草木も寂しく動物もいないので、なにも楽しい思い出がない」と語っていた冬の精のさびしげな姿を思い出したジャレットは、1つの計画を立てます。。。

***

ジャレットは冬の精が眠れるように、ドパーズ荘を花で飾り、たくさんのごちそうやお菓子を用意して冬の精と「たのしい時間を共に過ごす」のですが…
こんなやさしい女の子いる…?
おなかいっぱいになったあとにトランプして遊ぶというターンもあるんですよ…
こんなにも絵に描いたような『たのしい思い出』ある…?
冬の精が感じた幸福を思うと、私も嬉しくて涙がでました…
よかったね…冬の精…(泣いてる)

ジャレットと過ごし、「たのしい思い出」ができた冬の精は段々と眠りに入っていくのですが、眠る直前に「ジャレットに会えてほんとうによかった」「ねえ、またわたしに会いたい?」って聞くんですよ………

(´;ω;`) ぶわっ

おい!!!
これ以上!!!
読者を!!!
感動させるな!!!!!

読み終わった後、泣きすぎて頭が痛くなりました。
やめて!!!(やめないで)

ちなみに今話のメインハーブ「カモミール」は植えると周囲の草も元気にする作用があるということで、「一緒に過ごす」ことで冬の精を元気付けたジャレットの姿と掛かっています。

7:魔法の庭のピアノレッスン(魔法の庭ものがたり6)

<あらすじ>
ジャレットの両親は世界を飛び回る音楽家なのですが、今回10日の休みが取れたということでドパース荘に来ることになりました。
ちょうど、いつもお世話になっている「魔法の庭」にお礼がしたいと考えていたジャレットは、ママにピアノを演奏してもらって「魔法の庭」に音楽を楽しんでもらおうと考えます。

***

1巻〜5巻までは友達やお客さんなど「外の人々」と交流するお話だったのですが、今回は「家族」がお話の軸になります。
両親とジャレットの再開シーンは思わずグッときてしまいました。
自立心が高くてしっかりしているジャレットとはいえ、せいぜい10歳前後ですからね…

ジャレットのエピソードとは別に、「自分のお店を出すためにロンドンから一人でやってきた『ひとりぼっち病』の青年が、ジャレットの知人の女性に一目惚れし、そしてその女性と親しくなる中で『ひとりぼっり病』を克服する…」という話も描かれています。

ジャレットが問題解決にあまり深く関与しないという、このシリーズとしては珍しいパターンの展開なのですが、もしかしたら「家族」の関係性の特別さを示唆するためにこういう構成にしたのかな?と深読みオタクは思いました。
いわゆる「恋人」関係も、家族という関係に似た特別な関係性(将来的に家族になりうるもので、家族の絆と近いものがあるという意味)で、その関係性が成立する(機能する)ことで得られる幸せ/解決する問題があることを表現したのでは…とわかったようなことを喪女代表の白森が申しておりました。

(作中では「この男女が付き合うことになりました」という明確な表現はなく、デートをしている匂わせしかありません。)

以上、長々と感想を書いてきました。
「魔法の庭」シリーズに限らず「なんでも魔女商会」の方にも共通することなのですが、
あんびる先生の書くお話は「人を思いやる気持ち」という誰でも使える「魔法」がみんな(読者のこどもたち)にもあるんだよというメッセージが主軸にあります。
すてきですよね……


精神不安定な私の児童書感想文をここまで読んでくださった人は果たしているのか?

あんびるやすこ先生の作品は本当におもしろいので大人のお友達もぜひ!

読んで!!!

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この記事を書いた人

白森 さわ まんが家・イラストレーター

絵や文章をかいたり、歌ったりしながら生きています。

もくじ