本日、2022年2月9日(水)
わたくしがイラストを担当させていただいた
青い鳥文庫『イケバナ男子! これって「運命の出会い」!?』(シリーズ第1巻)が発売されました!
やった〜〜〜〜〜〜!
著者はつくもようこ先生です。
『魔女館』シリーズ(絵:CLAMP)
『パティシエ☆すばる』シリーズ(絵:烏羽雨先生)でお馴染みですね!
『イケバナ男子!』シリーズは京都が舞台の中学華道部ラブストーリーです。
ですが!
今日みなさんには覚えて帰ってほしい…。
この作品の良さは恋愛だけじゃない!
ということを!!!
楽しい友達とのエピソードや部活動エンジョイエピソードはもちろん、
学校生活では避けられぬ人間関係の悩みなどが等身大の中学生の視点で描かれています。
進研ゼミも真っ青な「友情・恋愛・部活」オールカバー学園モノなので、
「恋愛?フン、興味ないね…」というそこのキミにも楽しく読んでいただける作品です!
そして…
あの…畏れ多いですが
つくも先生の書く物語の魅力について、
今ここで語りたいのですが、良いですか…?
良い?
やった!
私がつくも先生の作品を拝読して感動したのは、
大人視点で「思春期によくある悩み」をラベリングして描くのではなく、
主人公たったひとりの悩み(自分ごと)として描ききっている点です。
つくも先生はリアル10代なのか…?と疑うほどに
そこに実態がある「悩み」がこどもの感性で語られ、物語が進行していきます。
いや、「こども」というと語弊がありますね。
こどもからおとなになる過渡期…
一言でまとめると「思春期」なのですが、「思春期」と括ってしまうと違うんだよなぁ…。
あくまで「いま、わたしが感じている悩み」なんです。
そのリアリティこそが、読者ひとりひとりを惹きつける魅力なのだと思います。
(今回イケバナ男子のさし絵を描くにあたっても、つくも先生は取材と下調べを徹底されているなと感じました。
この丁寧な準備があるからこそリアリティのあるお話を書けるのだろうなと思います。
やっぱりプロの作家さんってすごい…)
この魅力はつくも先生の前作「ねこやなぎ食堂」を読んだ時にも感じたことでした。
ねこやなぎ食堂では、小学生の主人公視点で将来の夢や家族の関係性が描かれています。
自分と両親、そして両親と祖父母の微妙な関係。
自分を「一人の人間」ではなく「こども」として扱われるモヤモヤ感。
この繊細な主人公のこころの動きが物語に落とし込まれており、その筆力に私は脱帽しました。
この本に出会えた小・中学生は幸せだと思います。
大人の私が言っても説得力がないかもしれませんが、それぐらいこどもと向き合って制作された作品でした。
ねこやなぎ食堂は全3巻完結で追いやすい作品なので、イケバナ男子と合わせてチェックしてみてください!
もしかしたら「青い鳥文庫=簡単な内容の娯楽作品」のイメージが強いかもしれません。
ですが児童文庫には、エンターテイメント性だけでなくこどもに寄り添ったメッセージが込められた作品がたくさんあります。
小学生のみならず中学生にも刺さる作品はいっぱいあるので、ぜひ読んで!!!!
お願い!!!!
読んで!!!!!!
…あれ?
イケバナ男子の宣伝のはずが、いつのまにか青い鳥文庫全体の宣伝になってしまった…
話をイケバナ男子に戻しましょう!!
『イケバナ男子!』は中学華道部を舞台にした作品です。
主人公のつぶらちゃんは、本物の「サバサバ系」女子。
クラスの女子グループとはうま〜くやりつつも自分のペースを崩さない「強さ」が、読んでいて気持ち良いぞ!
そして、華道や京都の街が現実に即した形で描写されており、
ほんとうに京都のどこかで主人公たちが華道をしていると錯覚できます…!
(物語のキャラクターたちが私たちと同じ現実世界に住んでるって思えるの、良いですよね…)
華道経験がない方にとっては「華道?生け花ってどういうふうにやってるんだ?」と想像もつかないかと思います。
ですがご安心ください!!!
『イケバナ男子!』を読めば、華道がどのようなものなのかわかります!!!!!!
『パティシエ☆すばる』&『ねこやなぎ食堂』シリーズでも、お菓子作りの描写や食べ物の調理の描写のリアリティさが光っていました。
つくも先生は本当に取材と下調べがしっかりされている…!
…ネタバレはできないので具体的な話はできませんが、小学生のみならず中学生、高校生でも楽しめるお話です。
このブログのメイン読者層の成人男性諸君!
キミたちも児童書コーナーに行き、
「イケバナ男子!」を買おうね!
…ちなみに主人公つぶらのお友達である日千花ちゃん(表紙:黒髪ボブの子)は、本当にいい子です。
つぶらと日千花の仲良しエピソードは本当に心が浄化されるのでみんなも読んでください。
私はゲラをもらった時からおおよろこびしてニヤニヤしていました。
そして「ゎたしもこんな友達といっしょに部活動したかったょ…」と思い、涙を流しました。
(情緒不安定なオタク)
さてさて。
作品のお話が長くなってしまいましたね。
ここからは、はじめて児童書の仕事をした私の所感について書いていこうかな!
私の読書感想ブログを読んだことのあるみなさんはご存じかもしれませんが、私は児童書が大好きです。
なので高校時代から「いつか児童書のお仕事がしたい!」と思っていました。
仕事をゲットしようと本格的に行動を始めたのはちょうど2年前。
児童向け書籍を出している出版社や編集会社に片っ端からポートフォリオを送りまくったりしていました。
そしてこの度は、コンペで採用されてイケバナ男子のさし絵を担当させていただく運びとなりました。
個人的体感としては、ここまで長かった!
…という感じは一切なく、むしろ早かった!
私は子供はおろか結婚すらしていないので、児童向けの作品に携われるほどの人生経験がありません。
自分の場合は短くても10年は下積みが必要かもしれないなァと覚悟していましたから。
コンペで私を選んでくださった編集部のみなさまには頭が上がりません。
…採用されてからも怒涛のスピード感でした!
コンペ結果の連絡を頂いたのが10月末。
ちょうど内定式の帰り途中、
銀座駅のホームでスマホを見ていた時に青い鳥文庫編集部から連絡が来て、
思わず「シュフスッッッ!」と声にならぬ声(息?)を上げた記憶があります。
まだ3ヶ月前の話なのか…
そして1巻作業を始めたのが11月頭。
入稿したのがクリスマスあたりでした。
書籍の装画ははじめてな上、作業期間は2ヶ月弱しかなかったのでドタバタでしたね。
運悪く、表紙ラフ制作時期と帰省が被ってしまったり…
なので飛行機の中や、帰省先でみんなが寝静まった後にラフを描いていました。
あっ、そうそう!
表紙の制作過程を青い鳥文庫公式HPで取り上げていただきました!
ポーズや表情差分など含めて表紙ラフは最終的に21枚ほど描きましたよ。
私はさし絵経験のない新人。
出せる力は全て本気で出さねばならぬ!と思い気合を入れてがんばりました。
今後も児童書のさし絵はもちろん、子供向けのお仕事がたくさんできるといいな!
関係者の皆様、ご依頼お待ちしております!!!!
最後にもう一度、振り返り!
『イケバナ男子!』第1巻、全国の書店・インターネット通販で販売開始されております!
ぜひお手にとっていただけると嬉しいです。
よろしくおねがいします!